てきさす

渋い。

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「てきさす」


金沢カレーのダークホース。


 昔ながらの洋食屋ベースでカレー、ピラフ、スパゲティをメインに定食も充実。

内装はオールドな喫茶店の趣き。


ジム明けでランチ営業に滑り込む。

15時少し前。


暑い外から店内に入ると、山下久美子の君は赤道小町が流れている。

昔の喫茶店の名残りか、音が良いのである。



蔵書(マンガ)のラインナップも渋くバランスが良い。

大量の鬼平が物語っている。


カウンターはパラパラ埋まっており、テーブルに通される。恐縮である。



席に着きテキサスロールカレーを注文。


テキサスロールとはこぶりなロール状のカツで、中心がたらこと紫蘇という和洋折衷。
サラダとスープ、食後のドリンクがつく。

奥さんが作っているであろう「しそジュース」のサービスの貼り紙。
体に良いものをお客様へ。という優しい思いが嬉しいではないか。

頼んでみようかなと考えているうちに
カレーが到着。
店内の貼り紙によればカレーは32種類のスパイスでできているそう。


金沢カレー独特のねっとりとした濃い褐色のルーが千切りキャベツとテキサスロールとごはんにベストマッチ。

しかし僕にはルーが少し濃厚。


次回はオムレツ入りを頼むのがよいかもしれない。


食べ進めるにあたり、少し変化が欲しくなると卓上にはマヨネーズがある。


半ばから投入するのが良い。


他店においてもであるが、
箸をつけずに自分の好みの調味料を投入する人もいるがあまり感心しない。


まずお店の提示する味を評価する。


それを受けてお店が「もしお好みがあれば、。」という「思いやり」が「卓上調味料」としてそこにあるのだから。



てきさすは席数に対して、働いている人が多く感じた。


おそらく家族経営であろうが、旦那さん夫妻と娘さん?ともう1人。


ピークタイムにしても少し多いイメージである。



しかしてその謎はすぐに解けた。



食べながらランチ終了後のカウンターを見ていると、キッチンからどんどんトレーが重ねられていく。


トレーには整然と並べられた下処理済みの豚肉とエビが鎮座している。


これが「洋食」をバックボーンにもつ店の良さであろう。


¥800代のエビフライカレーはあるだろうが手仕込みのエビフライカレーは少ないのではなかろうか。


皿が空になると、おそらく娘さんが片付けに来てくれ、食後の飲み物を聞いてくれた。

アイスコーヒーと灰皿をお願いする。


灰皿をもらい、一服しているとアイスコーヒーが届く。



口をつけて驚く。



まさかの加糖ブラック。


実は普段は完全にブラック派である。


加糖は好みではない。



しかしながら、てきさすのカレーの後にはこの甘みが染み入る。



ひとときの食後が甘く解けていく昼下がりであった。

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