湯涌温泉 湯楽(ブログ二回目)
仲良く雨宿り、。
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今日は雨である。
さて、どこにいこうか。
一巡り思案したのち、湯楽に決めた。
空いている露天で雨音を聞きながらゆっくり浸かるのも悪くなさそうだ。
石引エリアから車で約15分の道のり。
道も空いている。
降りしきる雨の車内はジョン・フルシアンテ。
モノクロのモニターで男が叫び狂っている。
と思えば急になんでもなかったかのように静かになる。
しかし、ミュートがかかっているのか音声は全く聞こえない。
言葉にできない男の哀しき性が視覚的に理解できる。そんなイメージである。
雨に煙る湯楽に到着。
素晴らしいポスター。
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湯楽の店内はいつも陽気な演歌が流れているが、露天は静かだ。
今日は物思いに耽りたい気分なのである。
まずは体を清め、早速露天へ。
思った通り、雨音だけ。
お客さんもいつになくまばらである。
ぬるめの医王の湯は楽しくおしゃべりしている先客がいたため、まずは熱めの戸室の湯で3x3入浴法。
やはりここのは「効く」。
3分浸かり、3分休むのだが今日は雨。
休む場所はいつもなら太陽を浴びながら人工芝に寝転ぶのだが、今日は浴槽を覆う屋根の下である。
膝を抱え、雨の林に目を向ける。
雨音が耳に心地良い。
脳内でジョンフルシアンテのギターが響く。
3x3を終え、水風呂でリセットしようかとも思ったが、あえて人工芝に寝転び全身を雨でゆっくり冷ますのもよいかもしれない。
タオルを敷き、寝転んだ。
身体中を雨が打ち、熱を奪っていく。
雨が余計な思考を少しづつすすいで行く。
最近の「心配事」の些末な部分が溶かされていき、少し心と体が軽くなる。
もう医王の湯は誰もいない。
残った「心配事の核心」をゆっくりと思案できそうだ。
優しい温度の医王の湯につかり、雨音をBGMに、目を閉じて物思いにふける。
僕のしてきた事や、あるいはしてこなかったことについて。
自分の弱さをどのように乗り越えるかについて。
朧げではあるが、何となく見えてきた。
ここは水風呂で締めて、仕上げにかかろう。
キリッと身体を締めて、スッキリと服を着替え、銭湯をでる。
雨は上がり、西日が新しい僕を祝福しているようだった。
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