銭湯 基本の『き』

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あえて挑発的にいわせてもらうと


「貴方の入浴法、間違ってますよ。」

となります。残念ながら。



一番致命的なのは

「ぽっかぽか状態での出湯(しゅっとう)=入浴を終え浴室から出ること「あがる」とも言う」

です。


全然あがってない。


仕上がってない。


画竜点睛を欠くとはまさにこの事。


「いやいや、芯まであったまってぽっかぽかの方がいいやん!」


とお考えの貴方。



僕には貴方の未来が見えます。

脱衣所に戻り、

体を拭く。

しかし拭ったはずの場所から
噴き出す汗をさらに拭い、

扇風機の前で佇み、

汗が乾いて、


いい頃合いとドライヤーで髪を乾かそうとおもえばまた頭から汗をかく。


拭いたはずの背中は汗で濡れ



「ちょっとあったまりすぎたか」
と言わんばかりに冷たい飲み物を内臓に流し込み、脱衣所を出て行く貴方の姿が。


なんなら外に出る頃には気怠く、帰り道は睡魔に襲われ、家に着く頃には眠気に去られ就寝ポイントを逃すところまで。。。



完全に銭湯の可能性(ポテンシャル)を貶める行為です。


踏みにじっているといってもいい。


それは全く「粋」じゃあない。


ここから一緒に学んでいきましょう。
無知は恥ではなく、学ばないことこそが恥。



まず第一の鉄則。

「銭湯の最後は水風呂で締める」


です。


驚かせてしまって申し訳ないです。




いままでの「ぽかぽか出湯」に慣れ親しんだ人には刺激が強かったかもしれませんが、残念ながらこれは真実です。

一度試して頂ければ身体性を持って腑に落ちると思いますが、解説します。
※経験値があがると、「守、破、離」のようにこの鉄則も破れるようになりますが、取り敢えず。


ここで「湯冷め」とは何か?一度確認します。


諸説ありますが基本は
「入浴等で体温が上がることで末梢神経や血管、毛穴が広がり、寒さを感じない(ぽかぽか状態)になり、その状態のまま効率よく熱を奪われてしまい身体が冷える事」と言えるでしょう。


HUNTERxHUNTERで言うところの
オーラが"練"の状態で、"纏"が出来ずに力つきるのに似ていますね。

要は


「フルオープン状態でいると、実はいろいろ漏れちゃってますよ」



って事です。

先程言いました。


「拭いたはずの場所から噴き出す汗」

「扇風機の前で佇むもドライヤー前でまた汗出てくる」


これがまさにそれ。


あなたは今"開いた状態"なんですね。
言葉を変えれば"外気に熱持ってかれ放題"なんです。


そんな状態で「内臓に冷たい物を流し込む」なんて。。。


ただでさえ熱コントロール不能な状態に爆弾を落とす行為。


「水風呂で締める」のは毛穴と末梢神経と血管です。
狙いは「熱」を「内」に込めコントロールする事です。


これが基本の「き」であり奥義。


実は非常に難しいですが、取り敢えず入門者はお風呂の最後に水風呂に入り、

身体の芯には達さないけど、表面部分は冷えたかな?くらいであがってみて下さい。
※個人の意見です。僕は貴方の心臓の状態を全く知りませんので自己責任で。


成功すれば

無駄な汗をかかず、「内」に残る熱の暖かさを感じ、その感覚が長く続く事に驚くのではないでしょうか?


銭湯を出る頃には身体の軽さを感じ、

帰り道も全く寒くなく(冬でも)


そして家に着く頃には緩やかな眠気が貴方を夢の国に誘ってくる。


是非試してみてください。

これは僕の入浴法の「鉄の掟」です。

金沢市民憲章にプラスしたいぐらいです。

お風呂の入り方、知ってる?

理想の温浴施設 ”金沢銭湯🍑の湯”  の運営を目指す番頭さんのブログ。